近畿大学とNTT西日本は、大学のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するための包括的な連携協定を結び、その一環として証明書発行における新たな取り組みを行います。この取り組みでは、マイナンバーカードを用いた公的個人認証サービスが導入され、2025年7月1日から卒業生や在学生がよりスムーズに証明書を取得できるようになります。
1. 取り組みの背景と目的
今回のDX推進は、近畿大学が2016年から継続的に取り組んできた証明書発行業務の効率化をさらに進めるものです。大学は、コンビニエンスストアでの証明書発行の全国初導入や、デジタル証明書の全学導入を通じて、学生サービスの向上に努めてきました。特に、2022年に導入されたデジタル証明書は、就職活動において企業への送付が可能であり、今後の証明書発行業務の効率化にもつながります。
2. マイナンバーカード連携の概要
今回の取り組みでは、卒業生が証明書を手に入れる際の本人確認にマイナンバーカードを活用します。従来は、証明書発行のために免許証などの本人確認書類をアップロードする必要がありましたが、デジタル庁が提供する「デジタル認証アプリ」を使用することで、自宅にいながらも簡単に本人確認ができるようになります。この仕組みは、偽造や変造を防ぐことができ、より信頼性が高まることが期待されます。
3. 業務効率の改善とサービス向上
近畿大学は、証明書発行の業務を効率化することが重要視されています。マイナンバーカードを用いた公的認証サービスの導入により、人為的ミスや処理にかかる時間が削減されることが見込まれています。特に、卒業生が卒業後も引き続きスムーズに証明書を発行できることで、利便性が大幅に向上します。これにより、多くの大学が抱える業務のデジタル化という課題にも対応できる可能性が広がります。
4. 今後の展望
今後は、NTT西日本の「LinkU-ID認証連携サービス」と連携し、卒業生とのつながりを強化するための環境整備や新しいサービスの提供を模索していきます。近畿大学とNTT西日本の連携によって、さらなる学生満足度向上と業務効率化が期待されています。今後の成果が社会全体のDX推進に寄与することを目指して、今後も様々な取り組みを続けていく予定です。
このように、近畿大学によるDX推進の取り組みは、マイナンバーカードの利用を通じて、学生や卒業生にとってより便利で効率的なサービスを提供することを目指しています。