持続可能な社会へ向けた新たな挑戦、エネルギーインフラの研究始まる

持続可能な社会へ向けた新たな挑戦

東京ガスネットワーク（社長：沢田聡）は、国立大学法人東京大学を始めとする16の企業と協力して、カーボンニュートラル社会の実現を目指す共同研究を開始しました。2025年5月1日より始まるこの取り組みは、エネルギーインフラの材料信頼性を科学的に解析し、その標準化を推進するものです。

共同研究の参加者には、株式会社IHIプラント、株式会社INPEX、ENEOS Xplora株式会社などが名を連ねており、カーボンニュートラル社会を支えるエネルギーインフラに焦点を当てています。特に、水素やアンモニア、CO2の液化貯槽、高圧輸送、燃料格納に関連する設計や技術について、大規模な評価が行われる予定です。この研究が成功すれば、脱炭素化システムの経済性と安全性が両立できる道が開かれ、国際的な競争力が強化されることが期待されています。

研究の具体的な内容

本社会連携講座は、「未来エネルギーインフラ材料高度信頼性探求拠点（MEIT）」と言われ、特に次の技術開発が注目されています。

1. 大型液化アンモニアタンクの破壊評価技術と基準開発：応力腐食割れ防止や溶接後熱処理の省略に向けた研究が進められます。
2. 大型液化CO2タンクの実現に向けた技術革新：こちらも同様に、破壊評価技術の改善を通じて、コスト効率的に安全性の高いインフラづくりを目指します。
3. CCS用高圧CO2導管の破壊基準策定：東京ガスネットワークはこの研究に特に力を入れ、導管技術において培った実績を基に、基準策定に貢献します。
4. 大型液化水素タンク向けの新材料研究：廉価なステンレス鋼や低Ni鋼など新しい材料の信頼性向上に焦点を当てます。

このような研究は、持続可能なエネルギー社会において重要な役割を果たすため、経済性と安全性に基づいた新しい基準の整備を求めています。また、東京大学の工学系研究科からも教員や研究者が参加しており、大学と企業が連携する新たな枠組みの形成が進められます。

未来に向けたビジョン

東京ガスグループは「Compass 2030」という経営ビジョンを掲げ、CO2ネット・ゼロへの向けた挑戦を強化しています。この共同研究は、日本政府が設定した「2050年カーボンニュートラル」との目標を実現する致命的なステップを提供することが期待されています。さらに、大学と企業の共同研究によって、次世代の優れた人材の育成と定着も図られており、持続可能なエネルギー社会に向けた大きな足掛かりとなるでしょう。

このように、カーボンニュートラルに向けた新たな試みが各地で進行中です。今後の成果がどのように実を結ぶのか、注目が集まります。

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