購買の新時代を迎えるリベロントの「バイバック保証™」
リベロント株式会社が2025年6月に、商品購入時に最大90%の再販価値を保証する「バイバック保証™」付きの新しい購買体験をEC向けに正式にスタートする。このサービスは、既存の購買体験を一新し、消費者が安心して商品を購入できる環境を整えることを目的としている。
資金調達とサービスローンチ
同社は、株式会社ジェネシア・ベンチャーズをリード投資家とする1.3億円の資金調達を実施した。これにより、今回の「バイバック保証™」サービスを核にした新しい購買体験の実現に向けた体制が整った。幅広いライフスタイルブランドのECサイトに導入可能で、特に価格競争の激化や消費の買い控えが進む中で重要な役割を果たすことが期待されている。
新たな購買体験の背景
最近の消費者行動には、物価の上昇や将来的な経済不安が影響を与えている。消費者は“今買う意味”をクリティカルに判断し、購入後の売却可能性を重視する傾向が強まっている。リベロントの「バイバック保証™」は、こうしたニーズに応えるもので、消費者が購入した商品が将来的に再販価値を持つことを保証することで、安心感を提供する。
また、ファッション業界では年間1000億点以上の商品が新たに生産され、その大半が未使用のまま処理されるという現実がある。これは、市場に存在する多くの資産が適切に循環されず、価値を生かせていないという問題を意味する。リベロントは、こうした状況を改善し、持続可能な消費を促進するために「バイバック保証™」を通して購買体験を再設計していく。
信頼を生む「バイバック保証™」の仕組み
リベロントが提供する「バイバック保証™」は、買い物をする上での新たな理由を提供するものである。特に中〜高価格帯の商品を扱うライフスタイルブランドにとって、自社の商品が持つ再販価値を意識することは重要であり、リピート顧客の確保にもつながる。この仕組みを導入したブランドは、消費者にとっての「安心して買える理由」を提供し、ひいてはブランドの選択肢としての競争力を高めることができる。
顧客体験を最適化するための取り組み
現在、リベロントは一部のライフスタイルブランドで「バイバック保証™」の導入を進めている。これにより、消費者は安心して商品の購入を決断でき、ブランドは選ばれる理由を持つことができる。具体的には、ブランドの価格帯や顧客層に合わせたプラン設計が可能で、ブランドにとってメリットの大きいシステムとなっている。
資金調達の用途と今後の展開
今回の資金調達は「バイバック保証™」サービスのアップグレード及び事業の拡大に使われる予定であり、より多様なブランドとの連携を視野に入れている。また、将来的には「spixn」と呼ばれる次世代の循環型購買体験を提供するアプリも開発し、消費者が資産循環に自然に参加できるエコシステムを構築することを目指している。
創業者の挑戦
リベロントは、大河淳司氏と小島剛氏の二人の創業者によって設立された。大河氏は三井物産を経てマッキンゼーにて様々な経験を積んだビジネスのエキスパートであり、小島氏は日立をはじめAI分野での経験を有するエンジニアとして活躍してきた。彼らのビジョンのもと、「バイバック保証™」を社会に定着させることを目指している。
結論
リベロントが提供する「バイバック保証™」は、消費者とブランドの関係性を再構築し、持続可能な消費を促進するための画期的なサービスと言える。新しい購買体験の実現に向けて、今後も大きな期待が寄せられている。