2025年6月、大阪・関西万博が開催されます。JFOODO(日本食品海外プロモーションセンター)は、この万博の「RELAY THE FOOD~未来につなぐ食と風土~」テーマウィークで、日本の洋食を中心にした特別展示を行います。この展示は「多様性をつなぐ」エリア内に位置し、訪れる方々に日本の食文化の奥深さを体験してもらうことを目的としています。
展示名は「世界にはばたけ!Tasty Japan!」で、英語のタイトルは「Tasty Japan: Flavors in Harmony」です。このブースでは、日本の洋食にまつわる歴史や文化の紹介、さらには実際の試食体験を通して、日本産の食材がどのように利用されているのかを深く理解することができます。特に、カレーライスやとんかつなど、外来の影響を受けながらも独自の発展を遂げた洋食が注目されるでしょう。
近年、日本の食文化は世界的に関心を集めていますが、特に洋食はその中でも人気の高い分野です。2024年には、農林水産省によると、日本の農林水産物・食品の輸出額は過去最高を記録しています。この背景には、日本の洋食が確固たる地位を築いていることがあります。展示を通じて、私たちの誇る食文化をさらに世界へ広める役割を果たすことが期待されています。
展示内容の一つとして、明治時代に西洋料理が日本に伝わった際の洋食レストランを再現したブースがあります。来場者は、ここで小さなサイズのカレーライスを試食し、フルーツジュースも楽しむことができます。これを通じて、洋食の歴史やその広がりを展示パネルで学ぶことができるのです。
さらに、展示では日本の洋食に関するミニクイズイベントも用意されています。参加者には、正解者にポストカードや缶バッジがプレゼントされる特典もあり、気軽に参加できる仕組みが整っています。子供から大人まで、誰もが楽しめる内容です。
具体的な展示日程ですが、2025年の6月8日から15日までの8日間に渡って行われます。毎日午前10時から午後8時まで開放され、最終入場は午後7時までです。試食のメニューは、カレーライスは6月8日、9日、14日、15日、フルーツジュースは6月10日から13日まで提供される予定です。これらの試食は動物由来原材料を含まないため、ベジタリアンやヴィーガンの方でも楽しめる内容となっています。
この展示の全体監修を務めるのは、郷土料理研究家であり、世界の料理情報サイトe-food.jpの代表である青木ゆり子氏です。彼女は、NHK「ちきゅうラジオ」の料理ナビゲーターを務めるほか、内閣官房の食文化アドバイザーとしても活動しており、豊富な知識と経験を活かした展示が期待されます。
また、試食プロデュースは、創業1905年の老舗店、株式会社隅田屋商店の代表、片山真一氏が担当します。彼はお米マイスターとして、国内外での活動を通じてお米とその調理法に関する理解を深めることに貢献しています。
2025年の万博では「つなぐ」をテーマに、食や農林水産業について日本の伝統や地域の多様性、さらに未来の技術に関する展示が盛りだくさんです。この機会に是非、歴史深い日本の洋食文化を体験してみてはいかがでしょうか。