秋田高専が再生可能エネルギーの未来を考えるシンポジウムを開催
令和7年3月25日、東京都内において、秋田工業高等専門学校(以下、秋田高専)が主催するシンポジウム「未来の風向きを変える洋上風力発電の今とこれから~COMPASS5.0次世代のエネルギーの将来と人材育成を考える~」が開催されました。このシンポジウムは、国立高等専門学校機構、高津高専、函館高専との共催により実施され、再生可能エネルギー分野、特に風力発電について積極的に議論されました。
シンポジウムは、基調講演から始まりました。一般社団法人海洋産業研究・振興協会の青山伸昭氏が、洋上風力発電の現況や今後の人材育成のビジョンについて語りました。青山氏は、日本の洋上風力発電の稼働状況について説明し、技術者・専門家の育成が我々のエネルギー未来において非常に重要であることを強調しました。
その後、経済産業省資源エネルギー庁から落合悠人氏が講演を行い、洋上風力政策の現状や未来について解説しました。彼は、業界のサプライチェーン形成に向けた取り組みや、国が予定している支援策などについて紹介しました。
地元自治体の代表として、秋田県産業労働部の三浦均氏が登壇し、秋田県における洋上風力発電の進展や、それに伴う人材育成の取り組みについて語りました。三浦氏は、特に地域に特化した人材育成が重要であると語り、これにより地域経済の発展にも寄与できることを示しました。
秋田高専、函館高専、八戸高専からは、令和6年度の風力分野における人材育成の取り組みについての発表がありました。さらに、COMPASS5.0蓄電池拠点校からも人材育成事業の取り組みに関する情報が共有されました。
シンポジウムの後半では、産業界や行政からの参加者を交えたパネルディスカッションが開催されました。ここでは、高専が養成すべき人材に関する具体的な意見交換が行われ、「物事の本質を理解する力」「幅広い知識の重要性」「地域関係者との合意形成能力」などが求められることが共有されました。
このシンポジウムには産業界や大学などから62名が参加し、オンラインで100名以上が視聴しました。参加者からのアンケート結果は非常に好意的で、「産官学の連携が強まった」との声が多数寄せられました。
秋田高専は、様々なパートナーと共に再生可能エネルギーの人材育成に努め、今後も定期的に進捗報告会の場を設けていく予定です。その中で、さらなる知見の共有と人材育成の促進を図っていく考えです。
今後も秋田高専では人材育成を通じて、日本の再生可能エネルギー分野の発展に寄与していくことでしょう。詳細な情報については、
こちらを参照してください。
秋田高専について
秋田工業高等専門学校は1964年に設立され、60年以上にわたり技術者の育成に貢献してきました。実践的な技術を重視し、充実した教育プログラムを提供しています。この学校は、地域貢献や国際化に向けた取り組みを進めており、未来の技術者に必要な素養を身につけてほしいと考えています。