「聞き書き甲子園」参加市町村募集について
2026年度の「第25回聞き書き甲子園」の開催に向け、全国の市町村を対象に高等学校生と名人をつなぐ取り組みへの参加自治体を募ることが発表されました。この公募は、「地域文化の継承」や「次世代育成」、「新たな関係人口の創出」といった意義ある活動に寄与することを目的としています。
「聞き書き甲子園」は、青年たちが日本各地の自然に生きる「名人」たちを訪ね、その知識や生きざまを収集するプロジェクトです。高校生たちは一対一で対話を行う中で、名人の言葉を記録し、それを作品としてまとめます。この活動は、地域社会や次世代への知恵の継承を促し、地域文化の大切さを広める絶好の機会です。
募集要項
参加を希望する市町村は令和7年5月9日から9月4日までに応募する必要があります。条件として、参加市町村は「聞き書き」の対象となる名人を5〜8名推薦することが求められます。この名人は、地域の自然に関わり、60歳以上であることが原則です。そのため、農業や漁業、工芸などの分野で長年にわたって活動してきた方々が対象とされます。
市町村は、地域自治組織や市民団体、事業協同組合といった地域団体と連携して応募することが可能で、複数の市町村が共同で応募することも認められています。選定された市町村には、令和8年1月末までに名人の推薦を行なってこれて、名人の思いを次世代へと受け継いでいく重要な役割を果たします。
名人とは?
名人とは、地域の自然と深い関わりを持ち、代々受け継がれてきた技術や知恵を持つ60歳以上の方を指します。具体的には、以下のような職種に従事している方々です:
1.
森に関わる仕事:造林手、炭焼き、猟師
2.
川や海に関わる仕事:漁師、海女、船大工
3.
伝統的な生活文化の継承に関わる仕事:茅葺き職人、木地師、伝統農法の実践者
このような名人たちは、その道のプロであり、彼らの経験やストーリーは次世代への貴重な材料となります。高校生は実際に名人のもとを訪れ、彼らの生き様を聞くことで、地域の文化に対する理解を深め、またその価値を広める役割を担います。
参加する意義
青春を過ごす高校生たちが名人と直に接することによって、彼らの知恵や技術を吸収し、未来へつなげる貴重な経験を得ることができます。名人からの教えはただの講義ではなく、それぞれの人生経験に裏打ちされた実感があります。この活動を通じて、後に高校生たちが地域を活性化するための活動に参加するきっかけになる場合もあり、その意味でも非常に意義深いものになります。
また、名人たちが語る過去の物語や地域の状況は、時に地域活性化のヒントともなり、彼らの想いを伝えることで地域の魅力を再発見するチャンスとなることでしょう。この世代交代が、地域の未来を豊かにして行くのです。
「聞き書き甲子園」の詳細については公式ウェブサイトを訪れることをお勧めします。参加を希望する地域や団体は、ぜひこの機会を活かして未来の地元を支える若者たちとのつながりを築いてください。