佐賀県唐津市相知町に位置する「見帰りの滝」は、日本の滝百選にも選ばれた九州最大級の落差を誇る名瀑です。その雄大な自然の恵みを背景に、毎年恒例の「あじさいまつり」が今年も開催されます。2025年6月7日(土)から6月22日(日)までの期間中、滝壺へと続く道すがらや、滝の周辺に広がる約50種4万株ものあじさいが、訪れる人々を幻想的な世界へと誘います。
滝の飛沫が舞い、清らかな水の音が響く中、色とりどりのあじさいが咲き誇る光景はまさに圧巻。梅雨の時期ならではのしっとりとした空気と相まって、心洗われるような絶景が広がります。初夏の佐賀を代表するこの祭りは、自然の美しさと地域の温かさが融合した、忘れられない体験となるでしょう。
イベント期間中、様々な催しが企画されており、祭り全体を盛り上げます。特に注目したいのが、ほたる橋駐車場を会場に開かれる「あじさいマルシェ」です。期間中の土日(一部平日の出店もあり)には、地元唐津の味覚が楽しめるキッチンカーや、地域特産の品々が並び、散策の合間に小腹を満たしたり、お土産を選んだりするのにぴったりです。また、6月15日(日)には、見帰りの滝付近で「伊岐佐和太鼓「鼓響」」をはじめとする迫力ある和太鼓演奏が予定されています。11時から11時30分の短時間ながら、その力強い音色は、祭りの賑わいを一層高めてくれることでしょう。
夜の見帰りの滝もまた格別です。期間中毎日、19時20分から22時までの間、滝とあじさいがライトアップされ、昼間とは異なる幻想的な表情を見せます。暗闇の中に浮かび上がる色鮮やかなあじさいと、幽玄な光に照らされた滝の姿は、訪れる人々を魅了し、非日常的な空間へと引き込みます。さらに、5月下旬から6月中旬にかけては、ほたる橋付近から見帰りの滝下流にかけて、澄んだ水辺に舞うホタルの観賞も楽しめます。闇夜に瞬くホタルの光は、都会では味わえない、貴重な自然のイルミネーションです。
会場へのアクセスについてですが、イベント期間中は、臨時駐車場が利用できます。普通車は500円、バイクは300円、マイクロバス以上の大型車は3,000円(ただし大型車は平日のみ無料)で駐車可能です。常設の無料駐車場(見帰りの滝駐車場・下流20台、上流9台)は、期間中は平日のみ利用できる点に留意してください。ほたる橋駐車場はマルシェ会場となるため、祭り期間中は駐車できません。混雑が予想される週末には、無料のシャトルバスがほたる橋から見帰りの滝のふもと間を運行します。唐津市が運営しており、スムーズな移動をサポートしてくれますが、混雑時には待ち時間が発生する可能性もありますので、時間に余裕を持って訪れることをお勧めします。
この「見帰りの滝あじさいまつり」は、美しい自然景観と地域の文化が織りなす、初夏の佐賀を代表する一大イベントです。滝の雄大さ、あじさいの可憐さ、そして地域の温かいおもてなしが一体となり、心に残る思い出を提供してくれることでしょう。梅雨の季節だからこそ楽しめる、日本ならではの風情を感じに、ぜひ佐賀県唐津市へ足を運んでみてはいかがでしょうか。詳細については、一般社団法人唐津観光協会(0955-74-3355)までお問い合わせください。